耳をすましてみた
朝、布団の中の気持ちよさに抜け出せず、ぼーっとしていると、外を歩く子供達の声が聞こえた。その次は、チーチチチチと小鳥の鳴き声、小鳥に負けじとカラスのカァーー!
スズメのチュンチュン。ときどき車の走る音。みんな元気だ。良かった。
音に耳をすましているうちに、昔の思い出が甦ってきた。祖母が、ねぼすけの私を起こす声。母が作ってくれたお味噌汁の匂い。祖父が、庭に水をやって、キラキラしてる感じ。あの庭が大好きだった。
愛されてないと思って、愛されたいと思って悩んでみたり苦しんでた。私のおしめを代えてくれて、ご飯を食べさせてくれて、育ててもらって、大きくなった。愛されていたんだ。だからこうして私はここにいて、息を吸っていれるんだ。
これまで思い出していたのは怒鳴り散らす声、嫌な空気ばかりだった。でも、いい時もあったんだ。
耳をすましているうちになんだかいいこと思い出したなぁ。ちょっとびっくり。
大好きな忌野清志郎
数年前に息子からプレゼントしてもらった作品集。感謝。
読んでくれて、ありがとうございます✨